二人展

F5BB1CAC-520C-41AE-BFC5-7514F362AB70中村友美/嘉戸浩 二人展 「重なりの」

6/5(土)-9(水) 12:00-18:00
初日予約制(満席となりました)
作家全日在廊
キュレーター : 守屋里依、高橋真之

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浮いた紙



京都市右京区住宅。シワシワです。これは張って直ぐ乾ききる前の状態です。上張の前に「浮け」をかけます。下張の事です。薄楮紙の四方にだけ糊をつけ重ねて張っていきます。それを2回繰り返し「二重浮け」の下張です。四方にのみ糊をつけるという事は中が浮いている状態になります。「袋張」です。浮かす事で和紙は呼吸をします。湿気の多い時は「吸い」乾燥している時は「はく」。和紙が浮いている事で、下地の傷なども表にでなくなりふっくらした表情になります。浮いているので、四方に切り目をいれると簡単に剥がれ、張り替えもできます。雲母や胡粉、和紙などを見て「優しい表情」といわれますが見えない所で下地の処理「浮いている為ふっくらしている」のが伝わり「優しい表情」に見えるのは確かです。決して化粧だけで生まれる雰囲気ではないです。そこが面白く、そういう技術を持っている表具師さんと話をしていると「職人とは」を痛感させられます。実はその「浮け」自体、表化粧にもなるぐらい、そうとう美しいです。「手間をかける」と言うより「丁寧につくる」を心がけたいです。いつもお世話になっている住暮楽さんの現場。屋号が表す様に住み手の事を考え楽しく暮らせる素敵な住宅です。

口福の調味料

アシェット婦人画報社 美しいキモノ 冬号 臨時増刊 きもの 25ans 「心を込めて贈る小さなプレゼント」にて、「かみ添」のポチ袋、便箋セットが紹介されています。裏地桂子さまからのご紹介です。ご紹介ありがとうございます。
12月10(金) ~ 31(金)、ラクエ四条烏丸内「中川政七商店」にて「裏地桂子が選ぶ口福の調味料展」が開催されています。お近くに行かれた方はぜひ。「中川政七商店」と言えば奈良県にある吉村靖孝氏による新社屋。一度訪れてみたいものです。

山の桐


お食事に呼ばれ、大変お世話になっているテキスタイル作家さんのお家へ。左京区、御蔭通を少し北へ上がった所にある、富田喜一郎氏設計、鉄筋コンクリート造の素敵な建築です。全ての階へ土足でいける造りですがもちろん和室はそうはいかず。4枚立で丈高の襖は「山桐」。桐を山にみたてたなんともユーモアのある襖です。(ユーモア、、、大切だな)個人的にも大好な襖です。鳥の子に雲母。RCの壁(テクスチャー)に良く合います。

紙の仕事



お客様から難しい仕立てのご注文があり相談しに京都市内の「紙屋」へ。紙粉が出ると「化粧」するさい絵の具を吸いダマになり、刷毛を裂くので厄介です。紙の「重さ」を指摘されたお客様、はじめてです。絵の具が剥げた箇所をどうにか出来ないかと連絡がありその足で右京区へ襖の修正。細かい仕事ですが、こういうの好きです。その現場は来春新たにオープンするギャラリーで、コルビュジエの椅子から現代作家の李朝陶器まで。右京区の新名所となりそうです。工房に戻り「浮紙」準備。薄楮3匁をひたすら喰先する。紙に関する色々な仕事をした1日。楽しすぎます!

Washi – wall @ Milano Italy




2010.12.13 〜 2011.1.8 ID-company & Washiya Presentano Washi – wall @ Milano Italy
和紙を本格的なウォールペーパー(インテリア)として提案する展示会がイタリア、ミラノで開催されます。越前の「Sugihara Washi」さんよりお声掛け頂き、「かみ添」で墨染した大判も展示されます。楮紙、三椏、雁皮、麻紙、同じ条件で墨染めした4種の和紙。表情は全く異なり受ける印象も様々です。普段の染め方ではどうにもならず、皺、染、縒、など紙を扱うものには常についてまわる癖と向き合いました。漆で染めた和紙やテクスチャーの異なった和紙なども同時に展示されます。何も加工されていない4種の楮紙、三椏、雁皮、麻紙ももちろんです。で、間違いなくこれらが一番「美しい」です。
和紙の可能性をとことんまで追求し形にする。そして場所を選び発表する。ステレオタイプな「Japanese Paper」とは違う提案をされる杉原さんとヨルグさん。これらの微妙な違いを撮影してくれたのは友人のカメラマン Tomoko Kawai さん。彼女の目を通すとまた違うイメージが浮かび上がります。どのような反応があるかとても楽しみです。

水加減


渋染に雲母。渋染めをすると、和紙自体が強くなり耐水性も増します。雲母摺りと言われた時「水弾くだろうな」が第一印象。雲母は「水加減」がとても重要で、「水加減」で表情が大きく変わります(←個人的な解釈です)海苔を強くすると「痛く」なるし。何度か試しある事に気がつきました。そこを改善すると奇麗に雲母が流れて思っていた表情に。海苔と水の関係を体で覚えると色々な条件に対応できます。「手作り」の面白さはココにあるのでしょう。

Hear 13


Refsign Magazine e・感性価値研究室 によるインタビューが掲載されました。それに伴い「かみ添」の紹介も。ありがとうございます。

不均一な紙


銀化粧したポチ袋。いつもと同じ紙で注文したものの、前回より簿妙に薄く、微妙に紙肌が滑らか。滲止めも強い。裏側まで水分がまわらないので顔料が滑り易い。「前回と違います」とは言いません。この紙自体、毎回新に漉かれているので(機械であろうと)その時々の条件で出来上がりが変わるのでしょう。想像できます。(均一に、規格通りに仕事をしなければいけない場合はだめでしょうけれど)自分の仕事はその「いつもと少し違う紙」が納品された際に「さー、今回のこの紙はどうして化粧しようか」と考える事です。糊の比率を上げる。刷毛の角度を変える。などなどです。どうしても無理な時もありますが、新しい紙を手にしたときの緊張感がたまりません。

織陣 I



昨日の続きです。スーザンの工房は「hinaya」の本社の中にありました。そうこのビル!(上記写真)新町通りを通るたびに、とびきりの存在感を出している高松伸設計の「織陣 I 」です。人を全く寄せ付けない圧力のあるファサード。写真の突起はなんの為にあるのだろうか、、、このビルの中に入れる日が来るとは。スーザンの工房を見れるのと同じぐらいの興奮を覚えました。(初めてロボットのコックピットにのるような感覚)
本社横の「hinaya」さんのショールームにはフランスの植物学者、Patrick Blanc により考案された「ウォール・ガーデン」があります。ショールームに入ると直ぐ、日光を求めて外へ外へと伸びて行く植物に出迎えられます。これもまた特別な体験です。NYのスーパーエッジーなファッション、自然の芸術、昭和の建築遺産、と「西陣」。「hinaya」さん凄い。やはりこれから「西陣」面白いです。京都へ来られた際、西(嵯峨野)へ東(東山)へ行き疲れたら北(北区、上京区)へお越し下さい。文化密度高いです!

super star


ハロー画廊のオーナさんとバティック作家の藤本さんにお誘い頂いて「my visit to KYOTO」というプロジェクトの為、京都西陣「hinaya」で制作されているSusan Ciancolo さんの工房にお邪魔しました。よくある「新しい西陣」とは明確に違う「何か」がそこにはありました。西陣とスーザン。この振れ幅の大きさと「hinaya」さんの触覚に目眩します。
スーザンのファッションイラストと西陣の切端、蛍光イエローのフリースと薄灰桜の生地、「hinaya の生地の美しい事」と笑顔で話すスーザンは穴の開いたt-shirtsからネルシャルを出し、だいぶ大きめのコンバースを履いていました。


一番の驚きは、スーザンを完全にサポートしている事。お互いが主張するのではなく「hinaya」さんの生地を使っているものの、ペイント、刺繍、切断加工され、ほぼスーザン色で染まり、それを「素晴らしい」と言える「hinaya」さん」(が、素晴らしい!)一緒に物を作るとはこういう事なのでしょう。相手を尊重する事。


これらの作品は2月の NY collection で発表されるそうです。すべてを「やんわりした空気」で包むスーザン。「物造り」の前に「造る人」がいる。ブログ掲載許可もくださりありがとうございます。貴重な写真です!

五行


来年2月に発表されるプロジェクト用に「五行」を意識した紙を作って下さいと。「五行」を「五色」に変換すると色は大きく変ります。藍、紅、金、胡粉、墨、ベースになる色を作り、地色を染めさらに重ね染め(上染)します。西陣に店を構える「かみ添」としては「墨」をうまく扱いたい。玄武神社も歩いて2分です。来春の楽しみが一つ増えました。

紙と絵の具


胡粉引終了。青に近い白は個人的には好みではありません。コピー用紙やインクジェットペーパー、純白などは青にしか見えない。もっと素に近い白がいい。目に優しく、文字の可読性も増す。いまさらですが、鳥の子は鳥の子供、卵色の事をさします。鳥の子の上に薄ら胡粉で化粧すると下地の卵色の影響は微妙に受け、何とも言えない「白」になります。鳥の子赤口、白茶、白口肌色、砥の粉、下地が変われば同じ化粧でも大きく変わります。(厚さ加減でも)もちろん地色の雰囲気が変われば、同じ雲母でも表情がかわります。そこが面白い。紙と絵の具の関係、色々試し中です。