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お客様から誘われ、能装束の「蒸し干し」を見に行きました。装束の美しさは言うまでもありません。物、色、紋様、技術、圧倒的でした。何に一番驚いたかというと、能面、扇子、小道具、舞台裏まで全て見せて下さりしかも舞台上が干場なので、普段絶対に上がれない舞台上にまで上がらせて頂く。「博物館に入ると偉いものですが、この面は600年前の物で日常使いしてますと、、、」「面の裏に〜と書いてあるでしょ、これ嘘なんですよ、、、」など本当に何から何まで細かく、間近でご説明くださる。伝統とはこういうもので、特別なものとして崇めるのではなく逆に文化、歴史の凄みを軽く説明されるその口調や姿勢から本来の「文化」を感じずにはいれませんでした。
8月15日(日)〜17日(火)を夏期休業とさせて頂きます。
滋賀県大津市住宅、吹き抜け壁施工。上記写真は「浮け」下張りです。「直張り」するのと「浮け」をかけるのと見た目に違いは解りませんが、「浮け」をする事で和紙本来の柔らかさが表に出ます。見て解らなくても、感じてもらうための下張りです。これも表具師さんには当たり前の事なのですがいやいや、仕事の「丁寧さ」頭が下がります。
2Fからは反対面で、1Fからはチラッと見える。お施主さんの「裏地」に対するこだわりです。
設計、施工:住暮楽
住暮楽さんの住宅はめちゃめちゃ気持ちイイです。現場、エアコンなしでも涼しかったです。
京都市内、住宅和室襖。
9mmの筋、これこそ本当の三分筋です。三分筋一本(小判一枚に対してなので襖になると九本入ります。)利休鼠色地に共色雲母。縁が入ると大きく変わるので、これは仕立てがとても楽しみです。この線一本を古典技術で摺る。とても贅沢だなと思います。
京都市内の紙屋さん。「この前掃除してたら面白いもん出てきたし今度持ってくるわー。好きそうやし。」どんっ、と持ってこられたのは The Mingei(民藝)10冊ほど。昭和34〜41年発行、70円。全て下さいました。パラパラっとめくったら、第一章直ぐに柳 宗悦氏の文章。
・台湾の織物
・不思議な朝鮮民画
・エチオピア紀行
・ルーマニアのイコンについて
などなど面白すぎる内容です。ありがたい。しっかり勉強しよう。
8月より月曜定休に変わります。
よろしくお願いいたします。
大徳寺、 興臨院へ。初めてのお茶です。表千家です。お稽古には通っていないので、恥ずかしさでいっぱいでしたが、あえてその緊張感を思い切り楽しんでやろうと。観察しまくりました。しかしながら前日の母親からの簡単な指導のおかげで、お茶は楽しく、おいしく頂けました。是非次回も参加したい。
さて僕が見るのはやはり襖や屏風。襖は千家桐(鳥の子に雲母)よく見る「五七の桐」より細身で少し尖っています。
間(余白)も広い。間違いのない、とても美しい襖です。なんだかんだで雲母が一番。引手は焼き物で柄は五七の桐。
かわいらしい、丸まった形でした。で、風呂先屏風。パッと見てなにか全く解らない柄、よーくみると霞。なるほど。反対の面は変形の三角が大胆に散らばっていた。檀紙に金箔押。地は砂子。何かなと訪ねたら、鱗鶴(うろこづる)。なるほどなるほど。ここまで簡素化しても鱗鶴とよんでもいいのか。さすがお茶の世界。これはとても自分好みで自分にも何か作れそうな、アイデアを頂きました。お茶に呼ばれたり、英語で打ち合わせをしたり、適度な緊張感を保ち仕事に打ち込むとスッキリします。