Washi – wall @ Milano Italy




2010.12.13 〜 2011.1.8 ID-company & Washiya Presentano Washi – wall @ Milano Italy
和紙を本格的なウォールペーパー(インテリア)として提案する展示会がイタリア、ミラノで開催されます。越前の「Sugihara Washi」さんよりお声掛け頂き、「かみ添」で墨染した大判も展示されます。楮紙、三椏、雁皮、麻紙、同じ条件で墨染めした4種の和紙。表情は全く異なり受ける印象も様々です。普段の染め方ではどうにもならず、皺、染、縒、など紙を扱うものには常についてまわる癖と向き合いました。漆で染めた和紙やテクスチャーの異なった和紙なども同時に展示されます。何も加工されていない4種の楮紙、三椏、雁皮、麻紙ももちろんです。で、間違いなくこれらが一番「美しい」です。
和紙の可能性をとことんまで追求し形にする。そして場所を選び発表する。ステレオタイプな「Japanese Paper」とは違う提案をされる杉原さんとヨルグさん。これらの微妙な違いを撮影してくれたのは友人のカメラマン Tomoko Kawai さん。彼女の目を通すとまた違うイメージが浮かび上がります。どのような反応があるかとても楽しみです。

水加減


渋染に雲母。渋染めをすると、和紙自体が強くなり耐水性も増します。雲母摺りと言われた時「水弾くだろうな」が第一印象。雲母は「水加減」がとても重要で、「水加減」で表情が大きく変わります(←個人的な解釈です)海苔を強くすると「痛く」なるし。何度か試しある事に気がつきました。そこを改善すると奇麗に雲母が流れて思っていた表情に。海苔と水の関係を体で覚えると色々な条件に対応できます。「手作り」の面白さはココにあるのでしょう。

Hear 13


Refsign Magazine e・感性価値研究室 によるインタビューが掲載されました。それに伴い「かみ添」の紹介も。ありがとうございます。

不均一な紙


銀化粧したポチ袋。いつもと同じ紙で注文したものの、前回より簿妙に薄く、微妙に紙肌が滑らか。滲止めも強い。裏側まで水分がまわらないので顔料が滑り易い。「前回と違います」とは言いません。この紙自体、毎回新に漉かれているので(機械であろうと)その時々の条件で出来上がりが変わるのでしょう。想像できます。(均一に、規格通りに仕事をしなければいけない場合はだめでしょうけれど)自分の仕事はその「いつもと少し違う紙」が納品された際に「さー、今回のこの紙はどうして化粧しようか」と考える事です。糊の比率を上げる。刷毛の角度を変える。などなどです。どうしても無理な時もありますが、新しい紙を手にしたときの緊張感がたまりません。

織陣 I



昨日の続きです。スーザンの工房は「hinaya」の本社の中にありました。そうこのビル!(上記写真)新町通りを通るたびに、とびきりの存在感を出している高松伸設計の「織陣 I 」です。人を全く寄せ付けない圧力のあるファサード。写真の突起はなんの為にあるのだろうか、、、このビルの中に入れる日が来るとは。スーザンの工房を見れるのと同じぐらいの興奮を覚えました。(初めてロボットのコックピットにのるような感覚)
本社横の「hinaya」さんのショールームにはフランスの植物学者、Patrick Blanc により考案された「ウォール・ガーデン」があります。ショールームに入ると直ぐ、日光を求めて外へ外へと伸びて行く植物に出迎えられます。これもまた特別な体験です。NYのスーパーエッジーなファッション、自然の芸術、昭和の建築遺産、と「西陣」。「hinaya」さん凄い。やはりこれから「西陣」面白いです。京都へ来られた際、西(嵯峨野)へ東(東山)へ行き疲れたら北(北区、上京区)へお越し下さい。文化密度高いです!

super star


ハロー画廊のオーナさんとバティック作家の藤本さんにお誘い頂いて「my visit to KYOTO」というプロジェクトの為、京都西陣「hinaya」で制作されているSusan Ciancolo さんの工房にお邪魔しました。よくある「新しい西陣」とは明確に違う「何か」がそこにはありました。西陣とスーザン。この振れ幅の大きさと「hinaya」さんの触覚に目眩します。
スーザンのファッションイラストと西陣の切端、蛍光イエローのフリースと薄灰桜の生地、「hinaya の生地の美しい事」と笑顔で話すスーザンは穴の開いたt-shirtsからネルシャルを出し、だいぶ大きめのコンバースを履いていました。


一番の驚きは、スーザンを完全にサポートしている事。お互いが主張するのではなく「hinaya」さんの生地を使っているものの、ペイント、刺繍、切断加工され、ほぼスーザン色で染まり、それを「素晴らしい」と言える「hinaya」さん」(が、素晴らしい!)一緒に物を作るとはこういう事なのでしょう。相手を尊重する事。


これらの作品は2月の NY collection で発表されるそうです。すべてを「やんわりした空気」で包むスーザン。「物造り」の前に「造る人」がいる。ブログ掲載許可もくださりありがとうございます。貴重な写真です!

五行


来年2月に発表されるプロジェクト用に「五行」を意識した紙を作って下さいと。「五行」を「五色」に変換すると色は大きく変ります。藍、紅、金、胡粉、墨、ベースになる色を作り、地色を染めさらに重ね染め(上染)します。西陣に店を構える「かみ添」としては「墨」をうまく扱いたい。玄武神社も歩いて2分です。来春の楽しみが一つ増えました。

紙と絵の具


胡粉引終了。青に近い白は個人的には好みではありません。コピー用紙やインクジェットペーパー、純白などは青にしか見えない。もっと素に近い白がいい。目に優しく、文字の可読性も増す。いまさらですが、鳥の子は鳥の子供、卵色の事をさします。鳥の子の上に薄ら胡粉で化粧すると下地の卵色の影響は微妙に受け、何とも言えない「白」になります。鳥の子赤口、白茶、白口肌色、砥の粉、下地が変われば同じ化粧でも大きく変わります。(厚さ加減でも)もちろん地色の雰囲気が変われば、同じ雲母でも表情がかわります。そこが面白い。紙と絵の具の関係、色々試し中です。

手は厳しい

先週25日。志村ふくみさんの講演「民藝と物気色アート」を聞きに行かず、鳥の子を金化粧(顔料刷毛染)をしていました。和紙の天地を混合し、金の反射にバラツキがありやり直し。少し「ンっ!」となった。新しい鳥の子を出し下ごしらえしていると、血が着いていた。なぜ?と不思議に思うと、定規にも血が。知らぬ間に紙口で指先を切っており、気がつかないくらい小さな小さな傷。力を入れる度じわーっと血が。真新しい無地の和紙が汚れました。まぁ「気」がなかったのだろう。自分が悪い。嫁から勧められ数ヶ月前に読んだ、志村ふくみの言葉「白のままではいきられない」の中で、

・白に白。白い糸を白く染める。哀しいかな、その白を汚したい。
・1つの線を引く。生きる上でそれをしなくてはならない時がある。
・昔、手の先に神が宿るといわれた。それならば悪魔も宿るだろ、とこの頃は考える。

こんなにもシンプルで力強い言葉。頭から離れません。やっぱり無理してでも講演を聴きに行くべきだったかな。今日、定休日だったので「金化粧」をやり直しました。刷毛の機嫌がとてもよかった。

Kami no Katachi


「 Kami no Katachi 」に参加します。以下、refsign より

昨今、携帯電話、PC、ipadなど様々なデジタル媒体が世の中に溢れています。しかし、新しいメディア媒体がいかに増えても私たちの生活で一番身近に存在するマテリアルは「紙」だと考えています。 身近で親しみやすく、そして魅力ある「紙」に焦点をあて、紙のおもしろさ、美しさ、機能性を、リアルプレゼンテーションの宝庫である「洋服屋」、その中でも上質なカルチャー情報を発信し続けている「アーバンリサーチ」とコラボレーションしリアルな「体験」をプレゼンテーションしたいと考えています。

主催 : URBAN RESEARCH KYOTO/企画 : デザイン : Refsign /協力 : サンエムカラー/「かみ添」がなぜ?と思ってしまいますが、個人的には紙好き(ましては印刷好き)なので楽しみです。色々な「紙」が展示されます。紙とインクの相性。紙肌と繊維。劣化した紙の表情。紙口の断面。紙の弱さ。重ねた紙の佇まい。色々な方の目にふれ(←これ重要)今後の制作にどう影響するのでしょうか。和紙を下ごしらえする。糊を炊く。絵の具を溶く。木版に乗せる。手で摺る。「かみ添」の仕事です。

青の壁


浅葱色。天井がアイボリー。建具が白っぽくなれば部屋全体が「ぼやける」ので明るい「青/浅葱」で。濃く明るい色を作った。出来た色は奇麗だし、試し染めし乾かしてもなかなかいい感じ。思った範囲内に落ち着いた。でも明るい青に囲まれた部屋で年中過ごすのは少しきついのでは。出来上がりはいい。奇麗。けど、彩度の高い色は、日が経てば退色はするもののしんどくなるはず。その旨を伝え急遽色変更。(と簡単に言うものの、1リットル近くの絵の具をつくり直します!)白(胡粉)を足し白味出す。明度を落とす為に藍を足す。明度を落とすため墨を入れる時もあるけど、具引の場合、墨は絵の具と分離し刷毛染めをするさい不安定になる。黄土を入れトーンをおとし緑に振る。それでも色が強い分厚めの化粧。厚化粧です。(白い和紙に化粧する為)マットな手触りがとても気持ちいいが、施工(糊付)するのが難しい、、、。すいません。建具仕上がり楽しみです。

自分の仕事


鳥の子渋染め。干場の狭い工房では、半乾きのまま写真のように重ねます。左上は裏に回った渋がまだ乾ききっていないので重ねられない。なぜ左上か。刷毛を上から下、左から右に動かすからです。出来るだけ紙口に刷毛が触れないように意識するものの、紙口により刷毛が扱かれ、紙口に溜まった絵の具が紙の伸びた際にできる隙間に潜り込み裏面に絵の具が着く。裏面に着く事でその部分だけ極端に乾きが遅くなります。しばらくすると紙の四方から徐々に乾いき紙が立ち上がってきます。重ねる事で立ち上がりを防ぎます。外に出かけて、色んな事を聞いて、見て、食べて、飲んで、こういう仕事に落とします。